ヨコク研究所
コクヨ株式会社が設立した「ヨコク研究所」は、未来の働き方や暮らし方、社会のあり方を探求するリサーチ&デザイン機関です。「自律協働社会」をテーマに掲げ、国内外の多様な有識者やクリエイターと連携しながらリサーチを行い、その過程や結果をウェブ記事、ZINE(小冊子)、展覧会などを通じて一般に広く公開しています。
本事例の特徴は、文具・オフィス家具メーカーである同社が、単なる「新製品開発のためのクローズドな研究所」ではなく、社会に対する問いを投げかける「オープンな思想の発信拠点」を構築している点です。リサーチプロセスそのものをコンテンツ化し、社会との対話を生み出す設計となっています。
SeaGraphの視点では、モノ消費からコト・イミ消費へと移行する現代において、企業が「未来の社会はどうあるべきか」というビジョン(思想)を先行して提示する、高度なコーポレートブランディングの手法であると考えられます。社会課題の探求を通じて、結果的に自社の次世代ビジネスの土壌を耕す戦略的なR&Dモデル(研究開発モデル:企業が新技術や新製品を開発し、競争優位性を確立するための組織的な枠組み)です。
今後は、この「ヨコク研究所」から生み出されたコンセプトや知見が、コクヨの実際の製品・空間デザイン、あるいは都市開発プロジェクトといった具体的な「アウトプット」へどのように実装され、収益化のサイクルに結びつくかという点が注目されるでしょう。
出典:ヨコク研究所 公式サイト
https://yokoku.kokuyo.co.jp/